このタイトルだけでピンとくる人は気象マニアかニュースに詳しい人か?、、、。先月26日に打上げに成功した運輸多目的衛星(MTSAT)新1号の名称が宙ぶらりんというか名無し衛星になる可能性が出てきている。これには今回の衛星が今までの<ひまわり>で担ってきた気象観測機能の他に、航空機と地上設備の通信を行う測位・通信機能を持った初の実用衛星となることが皮肉にも影響している。気象庁側は既に一般に親しまれている気象観測衛星時代の<ひまわり>の名を、国交省航空局は測位・通信機能を持つ新衛星であることをアッピールしたいワケだが、半年早く運用開始となる気象観測機能に対抗するすべのない国交省航空局としては<名無し>でも問題ないと投げやりな?対応にならざるをえない。一方1999年11月の打上げに際して愛称を一般から募集し9500通の中から選ばれた「みらい」の名は、打ち上げ失敗で現在も封印されたままだ、、、。新しい衛星は<名無し>のまま順調に静止衛星への軌道を移動中。3月8日に東経145度の静止軌道に暫定的に投入された後、約1か月の初期機能確認を経て、現在<ひまわり5号>がいる東経140度に移される。気象観測には5月下旬から、航空管制には今年末から利用される予定。ちなみに、旧1号は約100億円、新1号は約163億円でともにアメリカに外注した。今春までには国産2号機が完成予定。というのも製造設計寿命は気象観測機能5年、航空管制機能10年。ほっておいても寿命は来てしまうので次々と打ち上げねばならないわけである。
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