冬と春の間／3月20-21日・神楽スキー場

長きに渡った仕事が19日でやっとこさ一段落したので、今年初めての連休（笑）を使い神楽BCで遊んできた。正月以来実に二ヵ月半振りの出陣である。友人からは妙高での雪中キャンプ等にも誘われていたのだが、土曜まで仕事だったこともあり、久しぶりの出陣でストレスなく滑りに打ち込みたかったので、今季（平日）シーズンパスにも拘わらず全く恩恵に与ることの出来なかった神楽詣でに決めた。とはいえ３連休のど真ん中での出陣、果たしてどんなことになったやら、、、。

■3月20日・中尾根北斜でカメラをなくす
日曜、例によって4時半起きで始発新幹線に飛び乗る。さすがに連休だけあって入線と同時に座席は全て埋まり、上野から先は通路に人が溢れる状態。越後湯沢からはシャトルバス（￥200）で移動。これまたギュウギュウ詰めの車内でザックを下ろせないまま揺られる人たち多数。8時過ぎにみつまたロープウェー乗り場に着くが、駐車場は既に一杯、営業は既に始まっていたのでチケット売り場に混雑がなかったのがせめてもの救いだった。春爛漫？のみつまたゲレンデは素通りし、ゴンドラに乗り継ぎかぐらゲレンデへと直行。久々の滑走なので足馴らしとも思ったが、路肩も含めてコチラの期待すべきものは微塵もなかったので、第一高速を降りてから迷わず登りだした。

初日は、①中尾根北斜＋②三角（2010ｍ峰）、③中の芝と三本登った。ハイク時には中尾根南斜は数本のトラックしかなかったが、まずは雪質を優先し迷わず北斜へ。今季初（笑）の北斜はすでにブロック状のデブリが地雷のように点在、しかもスキーヤーズライトは真新しいデブリに大きく覆われていた。先行した友人に聞くと2月に人為的トリガーで60cm破断面でかなりの面積が落ちたのだそう。その後の降雪で十分埋まったようには見えるのだが実は隠れキャラ満載。案の定、ラインも見定めないまま突入したらそいつを踏んでしまい縦一回転、、、（悲）　結局、その後のノートラック三角（2010ｍ峰）よりも雪が緩み斜面もよく見えた＜中の芝＞がこの日一番のマーベラスラインとなった。

この日、実は和田小屋には電話予約の段階で宿泊を断られていたのだが、現地飛込みで申し込んだら幸運にも空きが発生。まんまと宿泊できることになった。日帰り装備で転がり込んだ自分を和田小屋のスタッフは温かく迎えてくれた。下山を急ぐ人たちを尻目にベンチで転寝の後、4時前には和田小屋にチェックイン。一番風呂に浸からせて頂いた後は生ビールにボリューム満点の夕食。その後、支配人秘蔵の珈琲焼酎で出来上がってしまい、いつもの暖炉を楽しむ余裕もなく9時前には倒れるように床に就いた。

■3月21日・望外のパウダーと小規模雪崩
翌日は予想外の吹雪。朝食（6：30に変更）前に小屋外に出てみると、平均5～10ｃｍの降雪、吹き溜まりでは15cmを超えてる感じ。その後一旦は止んだものの再び強い風雪となり第一高速は動く気配無し。朝食後、小屋で同室になったBCボーダー（なんと55歳のおじさま！）とみつまたに遊びに降りる。底ツキしまくりとはいえ厳冬期並みの気温と雪質を楽しみ、未だ冬であることを一時的ではあるが実感した。ところが遊び過ぎているうちに第一高速が開いてしまい慌ててゴンドラに飛び乗りかぐらに戻る。すっかり乗り遅れたと思いきや連休最終日だからか、あるいは望外のパウダーを多くの人が予想し得なかったためか、殆どのポイントが未だノートラックのまま残っていた。

ゲレンデを1時間ほどかけてゆっくりと回した後ようやくこの日のハイクアップに着手した。この時、既に数パーティーが強風を突いてノーマルルートの森に消えた後だった。この日の狙いは、強風もあり２パターン用意。一つは悪天時の定番の第５ロマンスリフト下、もう一つは前日のノートラックを確認済みの、神楽の庭から尾根伝いに白樺沢に落とすライン。結局、第５ロマンス下はかなりのトラックが入っていたのでリフト降り場をパスしピークを目指し、途中から谷を跨ぎ神楽の庭へ直登。意外に深い（MSRで膝下）ラッセルに難儀しながら高度を稼いで休む間もなくドロップインした。といっても八割方をギルランデ気味に尾根通しで我慢し第五ロマンス乗場付近で斜面が開けるのを待って自由滑走という少々ストイックなライン、、、。雪質は悪くなかったものの尾根筋の複雑な起伏は気が抜けず開放感は今一つといったトコロだった。

月曜は真冬のコンディションから一転して春の陽気まで劇的に天候が変化した。第一高速が動き出してからも中尾根から雪煙が上がるほどの強風のままだったが、雲が飛ばされドピーカンに変わると気温もそれにともなって徐々に上昇。さっき降ったばかりの新雪が早くも点発生で崩れ始めていた。神楽の庭の滑り出しでも足元からズレる嫌な音を聴いたが、中尾根南斜や田代側で自力脱出可能な人為による小規模雪崩が自分が知るだけで二件発生していたようだ。春の陽気から一転して真冬並みの寒気、その後再び春の陽気とまったくもって不安定な天候。雪の状態もそれに比例して不安定な状態がしばらく続くと思われるのでこの時期十分に警戒したい。また、久々の神楽で驚いたこと。シーズン初頭から後半まで通うリピーターなら誰でも見て知っている中尾根南斜の危険エリア、しかも更に危険な雪庇下を延々とトラバースしていくトラックを何本も見かけたコト。なおかつ日曜の営業終了時には、そこいらのゲレンデ以上に踏み荒らされているのを見てちょっと愕然とした。月曜の埋没未遂も同じ斜面で起きていることを考えると、大きな事故に繋がりかねない危機感を強く感じてしまった、、、。

さてさて、実は今回の記録には写真もGPSログも一切無し。というのも初日の中尾根北斜で派手ゴケした際に、口の開いてたケースからデジカメが飛び出しそれっきり行方知れず。探しては見たものの結局見つからず、、、。代わりにと思ってたGPSログも二日目に上書きしてしまい大半が使い物にならず、、、トホホ。そんなワケで久々の滑走記録は拙文のみでご容赦いただかねばといった次第なのであった。

Comments

[投稿情報: ゴルゴ]

そうですね。今年は五月一杯まで楽しめそうですね。
腰のあんばいも良いので、富士山もですが、
白馬猿倉入山の、白馬鑓温泉ツアーも考えてます。
温泉といえば、二月に安達太良山のくろがね温泉小屋
行ってきました。
滑る斜面はちょっとだけど、あだたら高原スキー場から
周回コース。
道標しっかりしてるので、視界0じやないかぎり、とじ
込められる事はなさそうです。
一日しかなくてトリップ感を味わいたければおススメです。
もちろん営業小屋だから、泊まりもOK。
五月末でも、ちょっと歩き多いけど、飛騨沢つめて槍登頂も
おもしろイッスよ!

[投稿情報: wish]

＞ゴルゴさま、
どもども、コチラではお初です。
野沢温泉で基礎検定ですかあ、、、頑張ってますね。
コチラは相次ぐ仕事の波に押し流されてまして、
今回の出陣がもしかして今季ラスト？みたいな（悲）
5月上旬あたりで都合つけばご一緒しましょう。
富士山も今年は真っ白ですしね、、、（笑）

[投稿情報: wish]

＞k-ta@snowさま、
おー、20日は神楽にいらしたんですね！自分は登り出しが遅かったので、第五ロマンス乗場から直登、そのまま北斜にでてしまったのでスレ違いだったかもしれませんね。或いはジャンクションからのトラバースですれ違ったグループにいらっしゃいましたか？自分はソロでオレンジのJKでした。21日は昼上がりでしたが、真冬から春の陽気までバリエーション豊富で、ある意味楽しかったです（笑）　今回、宿泊は和田小屋で＜アトラストレック＞さんのツアーと同宿でした。

[投稿情報: ゴルゴ]

どうもゴルゴです。
なぜかここにたどり着きました…。
多忙のようで、なかなか滑る事ができなかったようですね。
あっしは連休中は野沢温泉で、基礎スキーの検定受けてました。
結果は（爆！）ですが。
そろそろ、踵のあがるスキーに履きかえて、山に出かける所存でございます。

[投稿情報: k-ta@snow]

20日、私も神楽に行ってきました。中尾根南斜面。結構楽しめました。
ところで、21日は大変だったようですね。私たちは早々にあきらめ、八海山スキー場で、ビーコン練習とかしてました。

[投稿情報: 底おやじ]

そうなんだよなぁ～･･･55歳ったって多分わたしなんかより相当おそらく元気なんだろうしね。
昨晩･･･国営放送の『･･･深夜便』がTVと同時放送していて、谷村、南こう○つ、坂崎幸之○なんかが出ていたな。谷村はまもなく50歳だと！そう考えれば･･･当然か。な～んも問題ないわな。

[投稿情報: wish]

＞底なおやじさま、
どもども、いろんな意味で下界？を見た感じです。
新潟県にとっては19年振りの大雪なんだとか？
１９年といえばSBという遊びが普及して以来の大雪という事になりますな。
いろんな意味でエポックな年になるのかもしれません、、、（笑）

＞デジカメ、
半ば壊れていたので新製品を買う良いキッカケになりました（笑）

＞55歳のBCボーダー、
いやいや、どうして。
この方お上手でしてスムースなカーヴィングをなさる方です。
原宿で蛸シャブの店を営んでいらっしゃいますので、
今度みんなで遊びにいきませんか、、、？（笑）

[投稿情報: 底おやじ]

数ヶ月間にわたるハイクアップの末･･･ようやく神楽に辿り着きましたか？それにしても近くて非常に遠い道程でございました事。お疲れ様でした？？？･･･違うか。それにしても･･･デジカメのトホホ。危険地帯のアヤヤ。55歳のBCボーダーにオヨヨ。なんだか久しぶりに見た「下界」は、う～んんん･･･てな感じだったようですね。