表題の日程でオープン初日のアルペンルートを使い立山で遊んできました。この時期の立山訪問はおそらく5年振り。山行を一緒にするテント泊の友人達とは別れ、念のため?雷鳥荘に宿を取りました(笑) 初日は移動&ホワイトアウトの中での滑走一本のみ。二日目は雷鳥沢を詰めて反対側の剣沢にファーストトラックを。三日目はドピーカンにも拘わらずアサイチ下山、、、(笑)
■4/17(火) 移動日
本当は前夜の『急行能登』で富山側から入山の予定だったが、諸事情によりアサイチあずさにて立山入り(14:30室堂着) この日オープンのアルペンルートの発表に拠れば、今年の<雪の大谷>の高さは14m。例年に比べて数メートル少ない程度かな?思ったよりは見た目も数字もある感じ、、、雷鳥荘のご主人から聞いた話が感慨深い。『毎年降る雪の量は決まってる』、、、それに基づくならまだまだ降るというコトか?(笑) 案の定、扇沢でチラついてた雪は室堂では本格的な吹雪に変わり、アラレっぽい雪質なれどみるみる積もっていく。雷鳥荘に着いて早々水上をベースにガイドをやってる健一君引率のパーティーに逢う。荷を解いてから一本雷鳥沢に滑り込むが斜面がまったく見えず、危うく転倒しそうになる。弾蔵達のサイトを訪ねるが不在のため登り返し。夜は楽しい楽しい宴会モード。このまま行けばかなりの降雪だが明日の視界とアラレっぽい雪質が吹き溜まっていくのを想像し、複雑な心境で24時就眠、、、。
□陽の差す信濃大町駅(11:35)
□雪のチラつく扇沢駅(アルペンルートの長野側基点)
□今年の黒部湖
□吹雪の雷鳥荘前
■4/18(水) 雷鳥沢~剣沢
雪崩事故当日の朝。小屋の朝飯は6時半なのだが待ち切れず5時半起床。朝飯前に雷鳥平に一本滑り込んで弾蔵村に朝の挨拶。A社のソロ用テントを三つ向かい合わせて効率よく共用部分を建設していて感心する。一旦朝飯のため登り返すが視界不良のため若干の雪酔い。おかげで折角の小屋飯に食欲がイマイチだった。100円コーヒーなぞ頂いて時間を潰してなんとか復活。若干4名の当パーティーとしては、営業ツアーにある程度先行して頂き最後にブチ抜くという鬼畜のようなプラン。ま、これが功を奏してアイゼン専科の弾蔵隊長は別山乗越に今季一番乗り。まもなく我々も到着し大休止。おっつけ他のパーティーも到着し剣御前小舎前は小屋開けの皆さん含めて急に賑やかになった。しかし剣沢が目的の我々は、皆さんの目を避けるように剣御前目指して更なるハイク開始。どうやらこのあたりのタイミングで雷鳥沢に最初のグループがドロップインし雪崩を誘発した模様。そんなこととは露知らず、若干4名の鬼畜部隊はとっておきの斜面を見つけ、雄叫びを上げながらサラサラパウダーに各々のラインを刻んでおりました。20分ほどの登り返しの後、別山方向に向かう我々にレスキューと連絡を取り合っていた健一君が声を掛けてくれ、初めて雪崩発生を知ったワケです。一旦は目的とする斜面へのツボ足下降を始めてはいたものの最終的には滑走を中止し、他のツアーメンバー同様、往路を辿って尾根伝いに下山することに、、、。途中、生々しい破断面や現場に取り残された滑走具たちを横目で見ながら、上空を旋回する報道ヘリの轟音に追い立てられるように下山。小屋に戻った段階で、主人から心肺停止状態だった方が亡くなったのだと聞き、深く気持ちが沈んでいった。その夜は、酒を交えながら初期救助に活躍した皆さんからの話を話を聞き、憤り、沈み込み、美味しいはずの酒は残念ながら悲しい酒に、、、。 (この日、一日露出オーバーのため全体的に白く飛んでます。)
□アサイチの弾蔵村
□先行する剣御前小舎小屋開けの皆さん
□剣御前小舎脇で大休止の面々
□剣沢にファーストを刻む弾蔵
□剣沢の登り返し
□往路を辿り下山中
□4/19(木) 下山日
昨夜の吹雪が嘘のような無風快晴の朝。吹溜まりにはここ数日よりも粒子の細かい新雪が10~15cmほど吹き溜まっているが、一本も滑ることなく足早にターミナルに向かい始発下山、、、。途中、大観望で接続に時間あったので屋上展望台へと上がってみた。タンボ平を一望出来るこの展望台から見ると、すでに日射にやられて随所に点発生雪崩が発生していた。すがさず弾蔵チームに連絡を入れる。結局彼らは御山谷コースを選択したらしい。雪の少ない今年は最後の歩きが結構辛かったはず、、、。信濃大町駅から松本まで各駅停車で向かい、スーパーあずさに乗り換え。新宿から装備一式を背負ったまま六本木の会社に夕刻出社と相成った、、、。
□朝一、雷鳥荘前から見た一ノ越方向
□奥大日岳をバックにピットを掘るjun君
□朝の光の雷鳥沢
□大観望から見た東一ノ越
□黒部平から見たタンボ平全景
□黒部平から見たスバリ岳、針ノ木岳
□松本駅に入線してきたスーパーあずさ
■4/18のログ
久々に<forerex101>使ってみました。
軌跡の内青が登り、赤~黄色が滑走の軌跡です。
この日の最高時速は剣沢での<54km/h>でした。
> まっちゃんさん、
どもども、RES遅くなりました。
この時のツアーではいろいろなコトがあって
自分自身、咀嚼しきれていない部分も多々あります。
また、冬がやってきて立山では既に初滑りの声も、、、。
お互い、気を引き締めてシーズンに臨みましょう。
エリアもかなりカブっているようですし、
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿情報: wish | 2007/11/16 12:30
こんにちは。
立山やバックカントリーのBlogを見て回っていたら、こちらにたどり着きました。
18日の早朝、お一人で滑り出そうとしている雪鼠さんに声をかけた者です。
前日と当日の夜は雷鳥荘にて酒を飲みながらお話させていただき、珍獣ステッカーなどをいただきました。
ありがとうございます。
あの日の現場の記憶が生々しく、私はいまだに自サイトの日記に書くことができないでいます。
が、やはりまたシーズンがやってきて雷鳥荘に予約をとりました。
懐かしさとステッカーのお礼をこめて、書き込みさせていただきました。
投稿情報: まっちゃん | 2007/11/12 18:21
事故現場のすぐ近くに居たんですね…。
山も久々に入ると、道具の扱いや体力の事などに気をとられ、斜面の様子や雪の状態を見ていない自分に気がつきます。
山への感覚が薄れている分、滑りだす前に今一度ドロップしていいのか自分に訊いてみたいと思います。
そうそう墜落ヘリ会社に荷揚げを頼ってた山小屋は、運航を自粛しているので荷物が上げられず、連休の営業を取りやめた所もあるみたいですよ。
投稿情報: golgo | 2007/04/25 22:42