<4月1日はエイプリルフール>とはよく言ったもので、<奇跡>の起こる日としては申し分ない日だったとも云える(笑) ここ数日、予想天気図とシフトを睨めっこしていたのだが、折り合いの付くのは金曜だけ。そこで会社を強引に夜出社(なんじゃそりゃ?)にして、始発新幹線で神楽スキー場に出陣を掛けた。この日、天気予報では午前中には晴れに変わる予想。今季まったく使う機会の無かった悲しい<平日シーズンパス>の出番でもある。越後湯沢から上っていく18号沿いの木々には僅かに降雪の痕跡、、、。果たして上の方に新雪はあるのだろうか?とりあえずロープウェーで上がった<みつまたスキー場>の降雪はおよそ10cm。しかし、ゴンドラに乗り継いでも、さほどの追加は見られなかった。それどころか今にも降り出しそうな厚い雲に覆われた空が不安感を募らせてくれるのだ。ゴンドラを降りるとほぼ無人のメインゲレンデ。ぶ厚い雲が支配的な上に妙に肌寒く、とてもこの天気が快晴に変わるようには思えなかった。とりあえず第一高速でゲレンデトップまで上がる。中尾根に雲の隙間から差し込む陽の光が、完璧にリセットされた斜面をゆっくりと移動していくのを見たら、自然と足がスタートポイントへと向かっていた、、、。
■中尾根・南斜面
8:40過ぎ、第五ロマンス乗場付近の急登を登りだす。これは先シーズン、神楽の大先輩Fさんから教わったルート。効率よく中尾根にアクセス出来るのがメリットなのだが、ソロで深雪となると最初の100mだけで燃え尽きる可能性もあり、いわば諸刃の刃といったルートなのだ。この日は、所によっては膝下の新雪、所によってはガリガリといった按配。ジャケットを脱いだくらいがちょうど良い気温と風(-3.0℃/5m/s)だったのが幸いして、ハイペースで高度を稼ぐ。最初の急登さえ凌げば、後は右に中尾根の大斜面を見ながら進めるので退屈しない。さらにはこの山域で最も気に入っている針葉樹林帯がこの日も最高に美しく、登りの苦労を忘れさせてくれて余りあるほどだった。キッチリ1時間で中尾根南斜のドロップポイントに到着。この頃には晴れ間ののぞく時間も増えてきて、良いタイミングで滑り出すコトが出来た。雪質はウィンドパックされた20~25cmの新雪。気温が低かったせいもあってか板が良く走り、また珍しくコケることなく滑走できた、、、(笑) 二本目を考えていつもよりかなり手前で妥協し、すかさず登り返した。
■中尾根・北斜面
二本目は、同じ中尾根の北斜面を滑るべく、自分のトレースを追い越してひたすら直登する。神楽ヶ峰側が見えてくる辺りのロケーションはIsland Lake Lodgeの<Snowboard Heaven>にもヒケをとらないと個人的には思っている。10:40には北斜のドロップポイント到着。ここもまた、ほぼ(笑)面ツル。前回滑った時のライト側のデブリ痕はすっかり埋まったようなのだが、風の通り道には薄っすらとスキーヤー他のトラックが見え隠れしていた。ここでも次のポイントへの移動を考えてレフト寄りの斜面を半分だけ滑って登り返し。前回、デジカメを失くしたポイントの真上も滑走したのだが、さすがに見つかるワケも無く、、、。雪質的には南斜とさほど変わらない感じだったが、ところどころ硬い部分が交錯して、気の抜けない斜面だった。また、それを警戒しすぎたせいかターン弧が小さくなってしまったのが残念。北斜は素直に登り返さず、三角手前の無名峰の鞍部へ直接トラバースした。無名峰(1921m)越しに徐々に姿を現す三角(2010m峰)がドラマチック。
■三角(2010m峰)
トラバースの後は、無名峰への短いが急な登り。しかし登り切ると目の前に絵に描いたような三角おむすび山がそびえ立つ、ちょっとドラマティックなシチュエーションにもなっている。ここはまた清八沢の源頭でもあり、目の前に広がる沢型のパノラマが心を和ませてくれる。緩やかな下りの後、残るは三角(2010m峰)への登りのみ。しかし、このたかだか標高差100mの登りが、この日の核心部となってしまった。登り出しは良かったのだが、斜面の急な部分の20cmほどの湿雪が霜ザラメ状にクラストし、シューで踏み込むとザラザラと崩れてしまい全くもってフリクションが得られないのである。結局、数回繰り返し蹴り込むことで何とか足場を確保し30分掛けて登りきった。登り出した頃が嘘のように晴れ渡ったピークからは、苗場山はもとより、谷川岳、巻機山、八海山と遍く見渡すことが出来た。10分の休憩の後、いよいよこの日最大の斜面に滑り込む。神楽の庭のあたりから数人のグループの視線を感じて緊張する(*後にWARPのシン君達と判明) 無事、ノートラック大斜面を滑り下り、再び無名峰へとツボ足で登り返した。
■無名峰(1921m)
最後の滑走が実はこの日最大の斜度と最大の長さを持ったラインでもある。無名峰のトップから清八沢に向かってダイブ、そのままゲレンデまでツアーして帰るというコース。うねりのある斜面の幅一杯を使うつもりだったが斜度に負けてそうそう満足のいくラインにはならなかったのだが、やはりこの日、東面の雪が最も楽しめる雪質だったように思う。その後延々と続くレギュラーサイドの壁ではあったが、ところどころギルランデ気味に遊べる所もあり、最後に若干の登りを入れて白樺沢下部に合流すると、ゲレンデはすっかりザラメ化して春の陽気そのものだった。(12:30ゲレンデ着) 合計4本(+中の芝)を回し切ったこの日の満足度は200%(笑)、まさにエイプリルフールに相応しいサプライズな4月1日となった。
う~んんん・・・唸るしかない雪景色だな。。。
来シーズンは何処へご一緒出来れば、嬉しかね?
しかし・・・もう、暖かけぇ~や東京も。
投稿情報: 底旦那 | 2005/04/09 01:05
>sakuchanさま、
ご無沙汰しております。
平日の神楽、良かったですよ~(笑)
この日は、F津さんを見習って、
ゆっくりと景色を楽しみながら登りました。
やはり神楽の庭界隈の針葉樹の疎林は良いです。
今度の土日はへリスキーがありますよねえ。
何とかそれまでの平日で行きたかったんですが、
どうも仕事の切れが悪く諦めました、トホホ。
まだまだ雪は綺麗だと思いますので楽しんできてください。
東京は今週末が<花見>の勝負ドコロです(笑)
投稿情報: wish | 2005/04/07 13:25
こんばんは。
神楽、ホントに良かったんですねぇ。
いままで仕事を一生懸命にやってきたご褒美ですよ。
最近の神楽の週末は蟻の行列ですものね、平日の神楽は静かでいいでしょう。
今度の週末は神楽で滑る予定です。
投稿情報: sakuchan | 2005/04/06 20:42
>ogacchさん、
どもです。
昨日も降ったようですねえ。甲信地方は終雪でしょうか?
北海道は、もう一荒れも二荒れもありそうですが、、、(笑)
さすがにパウダーガンでは辛い季節の到来ですかね。
残念ながら、また4月の中旬から5月上旬までは
仕事のために山行はオアズケとなりそうなんです。
とはいえ豊富な残雪もありますから5月一杯は
間違いなく楽しめそうですよね、頑張りますよ~!(笑)
投稿情報: wish | 2005/04/05 19:39
どもっ!
コンディション良かったみたいですね。
さすが4月の平日、ガラガラでなお良いですね。
まさにのラスパウに相応しい山行で何よりです。
こちらはすっかり春モード。
ザラメのゲレンデを今季初のスワローでない板でクルージング。
やっぱりゲレンデは普通の板がいいっすね。
特にターン後半のテールの粘りが。
今流行りのグラトリを昔取った杵柄で若者に見せ付けてやったりと。
たまにはゲレンデも面白いっすね。
ま~、残雪が多いのであと2ヶ月は滑走できるかと。
投稿情報: ogacch | 2005/04/04 16:49